分別するは識、分別せざるは智なり。識に依れば染め、智に依れば浄し。染めには生死有り、浄には諸仏無し。その意味は次の如し:世間の万法六塵境界を分別し得るものは第七識の妄心にて、出世間の六塵境界が何たるかを分別せざるものは第八識の智慧心なり。若し七識の心性に依拠すれば、即ち染汚の心清浄ならず。若し智慧の第八識心の心性に依拠してこそ、漸く清浄を得ん。染汚の識心は生死を流転し、生死の苦患有り。清浄なる心中には法も無く、諸仏も無し。
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