衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2020年06月29日    月曜日     第1 回の開示 合計2434回の開示

意根と意識はそれぞれどのような塵境に対応するのか

意根は内識でもあり、外識でもある。勝義根における内相分と勝義根外の外相分に対して、全てを了別することができる。第八識が本質境に依って顕現した法であれば、意根は第八識に依って全てを縁起し了別し得る。五塵境を含む。しかし意識は内識のみであり、勝義根内の法塵を縁起するだけで、他の塵境を縁起することはできない。神通を得た場合は例外である。

第八識が本質境を縁起する際、本質境上の四大微粒子を摂受し、即座に本質境に相似た塵境へと転現し、その後一連の伝導経路を経て勝義根内に内相分として伝達される。この過程では多数の媒体を介した伝導が行われ、五浮塵根に至るまで伝わる。五浮塵根に到達する前の部分は全て外塵・外境・外相分に属する。では外境には幾重の相分が存在するのか。一つの媒体を通過するごとに一層の外境相分が形成され、塵境相分はその都度変化する。媒体を通過する度に塵境相分は変化を重ね、媒体が多ければ多いほど変化も増す。つまり外相分の重層数は、介在する媒体の数と等しい。

相分が五浮塵根に伝達されると、五浮塵根の伝導神経を経て勝義根内へ伝わる。勝義根に到達する前の相分は依然として外相分、あるいは半外相分・半内相分の状態にある。この伝導媒体が五浮塵根となる段階で、外塵は再び変化を被る。これ以前の段階において、意根は第八識が顕現した全ての相分を常に縁起し了別してきた。これは意根が伝導過程で変化を続ける外相分塵境を了別し得ることを示す。六識は未だ生起しておらず了別できない。では意根が了別する外相分は勝義根からどの程度離れているのか。根から本質境までの距離、つまり本質境に極めて近接している。

一方、意識が了別する内相分は本質境から比較的遠く、五浮塵根からも一定の距離がある。勝義根内の相分のみを了別し、勝義根以前の相分塵境については六識は全く知覚しない。六識の知覚範囲は極めて狭く、意根の知覚対象は非常に広範である。時間的にも意識よりずっと早く知覚する。このため特殊な事態に遭遇した際、思考に頼らず瞬時の反応と対応が可能となる。これは意根が先に了別し決定を下すためである。この時点では意識が存在しなくとも、意根単独で状況を概略把握し、事態が自己に与える影響を判断できる。重大な影響が予測されれば、意根は先んじて反応を示す。

反応が生じた後、相分塵境は勝義根に伝達され、六識が即座に現起する。意根の意向に従って塵境を処理した後、ようやく意識が発生した事態を認識する。これが意根が外六塵を先に了別した結果である。意根は外相分を全て了別し、外塵境の伝達過程全体を把握している。その決定は既に完了しており、その後六識が現起して意根の決定に従い迅速な反応と対応を行うのである。

——生如法師の開示
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