衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2021年01月25日    月曜日     第2 回の開示 合計3030回の開示

意識と意根における四つの関係

人間の心理的問題は、一般的に意根の問題である。意根が長期間理解されず抑圧され続けると、心理的問題が発生し、病的症状が現れる。意根の心理的問題を解消するには、心理を理解する他者に頼る方法と、自己の意識に頼る方法がある。意識が意根の心理状態を明らかにし、解決策と智慧を持ち、問題解決能力を備えていれば、意根の心理的緊張を解き、意根を開放的にすることができる。一般的に、意識と意根の関係には四種類が存在し、意識と意根が調和する場合が二種類、調和しない場合が二種類に分けられる。

第一の場合、意根が善であり意識も善である。両者が調和して善に一致し、意識が意根に逆らわず、むしろ意根の善を増長させる。結果として躊躇のない善、痛快な善、内面から発する善が現れ、心理的問題は存在しない。善行を行った後はさらに爽快感を得られ、これは大善であり、大きな善果報を得る。善業の種子が早く成熟し、善報も速やかに受ける。

第二の場合、意根が悪であり意識も悪である。両者が調和して悪に一致し、意識は微塵も意根に背かず、むしろ意根の悪を増長させる。両者は共に躊躇いなく痛快に悪を為し、悪業を造った後もさらに快適さを感じ、恥じる心がなく心理的問題はない。しかしこれは大悪であり、悪業の種子が早く成熟し、悪報も速やかに受ける。

第三の場合、意根が悪であるが意識は善である。意識が一心に善を志向する時、意根は不快を感じ善を拒む。しかし環境の圧力に迫られて善を行わざるを得ず、意根に心理的問題が生じる。後悔を抱く可能性があり、この心理的問題は解決できる場合もあれば解決できない場合もある。これは真の悪・偽りの善に属し、本質は悪である。もし意根の悪の力が環境の力を上回り、意識の善が弱く意根に影響を与えられず、薫染に失敗すれば悪業を造る。これは真の悪である。ただし常にそうとは限らず、意識が良好な環境に薫染され善を強め、意根の悪を克服すれば、今後は善業を造り悪を為さなくなる可能性がある。

第四の場合、意根が善であるが意識は環境の影響で悪心を抱く。意根が環境に迫られて悪を行わざるを得ない時、心理的に影が生じ抑圧と後悔を覚える。この心理的問題は懺悔によって修復できる場合もあれば修復不能な場合もあり、意根に心理的しこりが残る。これは真の善・偽りの悪に属し、本質は悪ではない。もし意根の善の力が大きく、意識の悪の力が弱く善に打ち勝てず薫染されなければ、最終的には意根の善が主導して善業を造る。ただし常にそうとは限らず、環境が持続し意識の悪の力が強まれば、意根も意識の悪に従って悪業を造る決定を下す可能性があり、意根が悪に薫染されることになる。

——生如法師の開示
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