尋伺の定においてまさに参禅すべし

問：浅い定において意識と意根を鋭敏な「伺」の状態に保つ時、微かに自らの身体を「見」ているような感覚があり、周囲数十メートルで生じる微細な事柄を鋭く覚知できます。識心が「伺」の状態にあるとは、意識と意根が共に専注しつつ受動的に周囲を感知し、生起する事象に意図的に注意を向けたり識別したりせず、ただ事象の発生を知る状態、いわば「冷眼傍観、念頭を動かさず」の状態を指します。このような状態は如法でしょうか。 

答：伺の状態は当然ながら定であり、浅い定とは言えません。尋の状態も定ではありますが、心の動きが多いため浅い定です。伺の状態では心が動かずに覚知が持続し、時が経つにつれて知覚対象への智慧的な認知が生じ、法が空であることを看破し、心が空じることで捨の状態に至ります。尋と伺は共に対象を有し、対象に専一であることで禅定が生じます。慧を伴わない禅定もあれば、慧を伴う禅定も存在します。禅定に所縁があって初めて慧が生じ、そうでなければ純粋な定に留まります。尋と伺は共に清浄な定であり正定に属しますが、尋の段階では定が浅く動きが多く静寂に欠け、伺の状態は参禅の後期段階で智慧が最も生じやすい、意根を主とした思量の段階であり、意識は動かず、あるいは微細にしか動きません。 

問：静寂な環境でこの「伺」の状態を保持すると、次第に周囲の時空が凝固したように感じられ、身体も有無の境を彷徨い、識心が身体を離れて静かに一切を「感知」しているようです。この状態から出た後、思考力と感知力が平常より格段に向上していることに気付きますが、これは識心が専注を保ったことによる効果でしょうか。この「伺」の状態が長くなるにつれ、意識と意根の集中力が増大し、覚知力もより鋭敏になり、呼吸と心拍が次第に緩慢で細長くなることに気付きましたが、このまま呼吸と心拍が止まって生死に至るのではないかと危惧しています。 

答：伺の状態では意識がただ一つの知を保ち、余計な心念がなく意根が妨げられないため、深く微細で専一な思量が生起し、智慧が容易に生じます。意根に智慧が生起すれば所縁境を看破し空じることができ、悟証に至りやすくなります。伺の状態に達していない場合、意識の思惟が活発になることで意根の思が阻害され、真の智慧は生じません。意識が思惟・推理・分析して得た結論は意根に届かず、意根が受け入れない限り、その人物の意識にいかなる見解があろうとも、結局は見解と心の働きが交渉することなく、修行は道に適いません。多くの人々が証果や明心を自称しながら身心に微塵の変化もなく、反って煩悩が増大し慢心が熾盛となる現象は、意識が理を分析しても意根が認めず、思惟と行為が依然として旧態のままであり、名は聖人でも心は凡夫であることを示しています。その後相次いで退転する姿は誠に哀れなことです。