問:提念観行をしていると、心に常に所縁があり、ただ呼吸に縁っているのですが、気の流れが途切れがちで、さらに気の流れる経路も明らかでなく、速度も速く、気流の形象をはっきり見極められず、一瞬で過ぎ去ってしまいます。この場合どうすればよいでしょうか?
答:心の念が呼吸に縁う初期段階では、無意識に息を止める現象が生じます。息を止めている時は気の流れが途絶えたように感じられます。禅定が未熟な段階では、心がやや粗雑であり、より微細な法や現象を観察できず、気がどこを運行しているか分からず、また正念を失いやすく、気流の運行速度に追従できません。この時は禅定と観行力を深める必要があり、焦ってはなりません。急迫の心は心を乱し、禅定の生起を阻害します。禅定の修行は徐々に具足し増長するもので、量変が質変をもたらします。禅定がある程度深まれば心はより微細になり、観察する法もより深く細やかになるのです。
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