呼吸を観じることは心の動きと言動、そして心の性質を変えるためにあります。日常生活において自らの心の働きにどのような変化が生じたか、人や物事に対する態度に転換が見られるか、心の動きが少し清浄になったか、色声香味触法への執着が軽減されたか、縁に随うようになったか、あまり細かいことを気にしなくなったか、人間関係が幾分改善されたか、心の性質が向上したか、心境が平穏になったか、人を動かそうとする思惑が減ったか、人柄が温厚になったか、周囲に親しみを感じさせるようになったか。要するに、あらゆる面から自らの心の働きを検証し、随時総括を行い、善悪を弁え、良好な成果を保持・定着させ、良からぬ習気を改善しなければなりません。そうすれば善根と福徳は次第に厚くなり、戒・定・慧はますます増進していくのです。
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