末那識は如来蔵に宇宙器世間を生起させ、また業種が如来蔵に宇宙器世間を生じさせるのである。末那識は業種と相応じ、末那識自体が業を体現する。それが善業であれ悪業であれ、あるいは不善不悪の業であれ。
宇宙器世間の生起は五蘊の誕生と存続のための準備であり、また三界の存在法である。業種が縁熟する時、如来蔵に四大種子を出力させて四大を形成し、一切衆生の如来蔵が共同して器世間を変造する。この形成を経て初めて衆生は誕生し得る。その目的性は末那識に存するが、末那識自体に目的はない。三界世間の業が消滅し、阿羅漢の如く無余涅槃に入れば、三界もまた消滅する。
十二因縁法はこの理を説く。業因縁が熟すれば衆生は生まれ、器世間がなければ生存環境がなく、衆生誕生の因縁は熟さない。この縁もまた末那識によって促され、末那識は三界世間の一切法を現起させる原動力である。
3
+1