原文:いかにして内なる事の顕色に現れる所作を尋ね思うべきか。変異無常の性質を。すなわち観察によって、自らあるいは他者がかつて妙色を具え、肌膚鮮やかに潤いありしが、後に悪色を見、肌膚枯槁したり。さらに後時になって再び妙色を見、肌膚鮮やかに潤いあるを観る。この事を見て已り、すなわちこのように思うのである。かくの如き諸行の性質はまさに無常なりと。何を以ってかといえば、この内なる顕色が前後して変異し、現に観取し得るが故なり。
釈:いかに内身の事における眼識の見る顕色の上に現れる変異無常の性質を観察するか。自他ともに元来妙なる膚色を具え、肌膚が鮮嫩で潤沢であったが、後に膚色が悪化し枯槁し、再び鮮嫩潤沢ならざるを見、時を経て再び色沢妙なる肌膚の潤沢を見る。これらの現象を観察し終えて、心にこのように考えるのである。このような諸行の性質は確かに無常であると。何故かといえば、この身内の顕色が前後異なり変異無常であることが、現前に観察し得るが故である。
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