種を土に植える前に、一定期間水に浸す必要があります。あらかじめ水分を吸収した種は土に埋めると早く発芽します。
浸水させる際、水面に浮かぶ種は未成熟で充実しておらず、発芽できない殻のようなものです。これらは種として使用できませんので、水面に浮いた種は取り除き濾過し、残った実りのある沈んだ種だけを土に植えます。これは何を譬えているのでしょうか。
生きた人間が海に飛び込めば溺れるかもしれませんが、亡者が海に入ると海水に支えられて水面に浮かび上がります。これは何を譬えているのでしょうか。
秋のモロコシ畑では、成熟したモロコシは実りが充実し、穂先を深く垂らして茎さえもたわませます。一方、未成熟のモロコシは茎が真っ直ぐで、風に揺られて誇らしげに見えます。これは何を譬えているのでしょうか。
福が薄ければ衝動的な習性を抑えられず、福が薄ければ何も抑えられず、煩悩の習気が浮き上がってきます。なぜ知ったかぶりをして人に指図したがるのでしょうか。なぜ日々浮ついた言葉が溢れるのでしょうか。重厚な人は決して余計な言葉を発しません。
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