(四)原文:仏は須深に告げられた。「我、今汝に問う。随意に答えよ。須深よ、汝はどう思うか。生あるが故に老死あり、生を離れて老死あることなしとや」。須深答えていわく「その通りです。世尊。生あるが故に老死あり、生を離れて老死あることありません」。仏また問う「このように、有あるが故に生あり、有を離れて生あることなし。取あるが故に有あり、取を離れて有あることなし。愛あるが故に取あり、愛を離れて取あることなし。受あるが故に愛あり、受を離れて愛あることなし。触あるが故に六入処あり、触を離れて六入処あることなし。名色あるが故に触あり、名色を離れて触あることなし。識あるが故に名色あり、識を離れて名色あることなし。行あるが故に識あり、行を離れて識あることなし。無明あるが故に行あり、無明を離れて行あることなしとや」。須深、仏に白していわく「その通りです。世尊。無明あるが故に行あり、無明を離れて行あることありません」。
釈:仏は須深に言われた:「私は今、汝に尋ねる。汝の意のままに答えよ。須深よ、汝はどう考えるか。生があるからこそ老死があり、生を離れずして老死があるというのか」。須深は答えた:「そうです。世尊。生があるからこそ老死があり、生を離れずして老死があります」。仏はさらに問われた:「このように、有があるから生があり、有を離れずして生がある。取があるから有があり、取を離れずして有がある。愛があるから取があり、愛を離れずして取がある。受があるから愛があり、受を離れずして愛がある。触があるから六入処があり、触を離れずして六入処がある。名色があるから触があり、六入処を離れずして触がある。識があるから名色があり、識を離れずして名色がある。行があるから識があり、行を離れずして識がある。無明があるから行があり、無明を離れずして行があるというのか」。須深は仏に申し上げた:「その通りです。世尊。無明があるから行があり、無明を離れずして行があります」。
原文:仏は須深に告げられた。「生なきが故に老死なし、生滅を離れずして老死滅すとや」。須深、仏に白していわく「その通りです。世尊。生なきが故に老死なし、生滅を離れずして老死滅します」。仏は須深に告げられた。「このように、乃至無明なきが故に行なし、無明滅を離れずして行滅すとや」。須深、仏に白していわく「その通りです。世尊。無明なきが故に行なし、無明滅を離れずして行滅します」。
釈:仏は須深に言われた:「生が無いから老死も無く、生の滅を離れずして老死が滅するというのか」。須深は仏に申し上げた:「そうです。世尊。生が無いから老死も無く、生の滅を離れずして老死が滅します」。仏は須深に言われた:「このように、無明が無いから行も無く、無明の滅を離れずして行が滅するというのか」。須深は仏に申し上げた:「そうです。世尊。無明が無いから行も無く、無明の滅を離れずして行が滅します」。
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