衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

生如法师のウェブサイトロゴ

日常開示

2020年11月26日    木曜日     第1 回の開示 合計2836回の開示

雑阿含経(三六九)

原文:如是我聞。一時。仏住舎衛国祇樹給孤独園。爾時。世尊諸比丘に告げたまわく。昔、毘婆尸仏未だ正覚を成せざりし時、菩提の所に住し、久しからずして仏となりき。菩提樹の下に詣で、草を敷きて座と為し、結跏趺坐し、端坐正念し、一坐七日、十二縁起に於いて逆順を観察せり。所謂、此有るが故に彼有り、此起るが故に彼起る。無明を縁として行あり、乃至生を縁として老死あり、及び純大苦聚の集まり、純大苦聚の滅びなり。彼毘婆尸仏正坐七日を経て、三昧より覚め、此の偈を説きたまわく。 

釈:世尊は諸比丘に告げたまわく、往昔、毘婆尸仏が未だ仏陀とならざりし時、菩提道場に住し、間もなく成仏せり。菩提樹の下に至り、草を敷きて禅座と為し、結跏趺坐して端身正念し、七日間坐し続け、十二因縁法を順観・逆観せり。此れ有る故に彼有り、此れ起る故に彼起るという十二因縁を観じ、無明を縁として行が生じ、乃至生を縁として老死憂悲苦悩の純大苦聚が集起し、またその滅尽する理を観ぜり。毘婆尸仏は七日間端坐を終え、三昧より起ち出でて次の偈を宣べたまえり。十方諸仏も十方の大菩薩も、辟支仏・縁覚仏も、十二因縁法を観ずるには、皆甚深の禅定に於いて観を起こし、三昧の定境を得て観行成就し、解脱の三昧境界を証得せり。戒定を離れずして三昧慧を証するものなり。禅定無くしては真実の観行成就なく、故に諸仏菩薩や辟支仏阿羅漢が推論によって十二因縁や四聖諦を証得したと誤解すべからず。聖賢の仏法証得は悉く禅定中に成し、悉く禅定を具足し、推理や情思意解に依るものにあらず。

原文:かくの如く諸法の生ずる 梵志は勤めて禅を思う 

            永く諸の疑惑を離れ 因縁生の法を知る 

            若し因の苦を生ずるを知れば 諸受の滅尽を知る 

            因縁法の尽くるを知れば 則ち有漏の尽くるを知る 

            かくの如く諸法の生ずる 梵志は勤めて禅を思う 

            永く諸の疑惑を離れ 因の苦を生ずるを知る 

            かくの如く諸法の生ずる 梵志は勤めて禅を思う 

            永く諸の疑惑を離れ 諸受の滅尽を知る 

            かくの如く諸法の生ずる 梵志は勤めて禅を思う 

            永く諸の疑惑を離れ 因縁法の尽くるを知る 

            かくの如く諸法の生ずる 梵志は勤めて禅を思う 

            永く諸の疑惑を離れ 諸の有漏を尽くすを知る 

            かくの如く諸法の生ずる 梵志は勤めて禅を思う 

            普く諸の世間を照らす 日に住するが如く虚空に 

            諸の魔軍を破壊し 諸の結の解脱を覚る。 

仏此の経を説き竟えたまう。諸比丘仏の説きたまう所を聞き、歓喜して奉行せり。 

釈:これら諸法の生起する理を、梵志は禅定に勤めつつ思惟し、永劫の疑惑を離れ、因縁生法を証知せり。種々の因縁が老病死憂悲苦悩を生ずる理を証知し、一切の受が滅尽することを悟り、因縁生法の尽滅を証知すれば、もって有漏の尽くるを覚る。これらの因縁生法を、梵志は禅定に精進して思惟し、智慧をもって一切世間を照らすこと虚空に住する日の如く、一切の魔軍を破し、諸法を覚り煩悩の結を断じて永く解脱を得たり。

——生如法師の開示
前の記事前の記事

親子合集経講話(二十六)

次の記事 次の記事

意識と禅定の関係

ページのトップへ戻る