色身における水界は執着すべからず
水界の性質は究竟的に得難きものであり、もし色身の中の水界を留め置かんと欲するも、果たして留め置くことができましょうか。留め置くことはできず、色身の中の一切の法は悉く得難く、空なるものであります。我々はこれを捉えることもできず、執着することもできません。故に命終の際に四大が分解する時、水界もまた同様に分解いたします。これを色身の内に留め置かんと執着するも、留め置くことは叶わぬのです。このような水界と水界の性質は、共に究竟的に得難く、ただ仏の智慧のみがこれを了知し得ます。我々衆生の智慧は未だ具足しておりません。仏の説かれた全ての法を、我々はその一部のみを理解し、その後その一部を衆生のために説き示すのであります。仏の説かれた多くの法は未だ完全に理解し証得できず、ましてや仏の未説の法に至っては、我々の智慧は仏の智慧からあまりにも遠く隔たっております。
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