外空界とは何か
原文:若し時に業縁が六処を引き生じ、諸処が生じた後、空界を囲繞する。これを入と名付け、内空界の数に属す。然るに彼の空界は何処より来たるか。又た方処の外に現れ、質礙性を離れたるを外空界と名付く。
釈:業縁が熟する時、如来蔵は色声香味触法の六塵処を生ず。六塵処が生じた後、空界を囲繞する。これらの空界は全て内空界の数に属す。しかしこれらの空界はどこから来たのか。また、色身の外の方々に現れ出た、質礙性がなく物質色法の存在しない所が、即ち外空界である。
身体の外側に物質のない空間は虚空であり、外空界と呼ばれる。外空界は果てしなく広大で、十方世界は皆虚空中に建立される。幾つもの仏国土を建立しようとも、全て建立可能である。何故か。虚空は実在しないからである。もし虚空が実在するならば、固定的な境界や限界があり、無限に広がることはできず、仏国土の建立もその範囲を超えられない。しかし虚空には範囲がなく、自由に三千大千世界を建立でき、全ての衆生が仏となっても、一人一つの三千大千世界を持てば、世界は重なることも混雑することもない。虚空は境界がなく物質的色法ではなく無物であるが故に、一切の物を包含し得る。外空界とはこのようなものである。
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