衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

生如法師ウェブサイトロゴ

日常法話

2018年07月13日    金曜日     第3開示 合計736開示

誰が輪廻していますか

意根の倒錯した想いとは、仮のものを真実と見なし、如来蔵が幻化した影像を実体視し、如来蔵の鏡に映る影像を外界の実有的本質境と錯覚し、偽りをもって真を乱し、生々世々自らを欺き他者を欺くことにあります。意根は六識を制御し指揮して、鏡の中の人事物を絶え間なく操り、鏡の表面にて止むことなく造作を続けます。造作が深刻化し、業種が多く大きく集積した時、ついには鏡の外側の実体にも影響が及び、それによって本質境が変化し、因果関係が転換するのです。

意根が無明を打破した後、万法が全て幻化であることを悟れば、そのまま六道において三界にて事を為しますが、三界の人事物理に心を留めることがなくなります。かくして三界六道の生死輪廻の苦より解脱し、心に倒錯することはありません。

しかし究竟の理地において、輪廻という事実は存在するのでしょうか。輪廻する者など存在するのでしょうか。存在しません。臨終に際し身根は滅び去って存在せず、身根は輪廻せず、意識と五識も臨終時に滅び去って無くなります。確かに輪廻しません。そして意根は生々世々滅び去ることなく、前世も後世も存在しない故、当然輪廻するとも言えません。第八識は更に輪廻せず、同様に前後世も存在せず、ましてや六道とは無関係であり、苦を受けることもありません。では誰が輪廻するのか。輪廻する者など存在しないのです。

——生如法師の開示
前へ前へ

意根の作意およびその他の遍行心所法

次へ 次へ

修行証果は金銭では計れない掛け替えのない宝であります

ページトップへ戻る