貪りとは、愛着と執着を指し、これを断ち切れば三界の業は消滅します。欲貪が断たれれば欲界の結びが解け、さもなくば欲界を脱することはできず、初禅定を得ることも叶いません。欲貪が深刻な者には、初禅定どころか欲界の未到地定さえ持てず、さらに粗浅な禅定すら保てません。心の動きひとつで定は消滅するほど深刻なのです。禅定が容易でないと嘆く者は、自らの心の念が清浄かどうかを確認すべきです。念が清らかでなければ、無理に座禅を組んで修めようとしても無駄なのです。
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