四念処観行に関する質問応答14

問：弟子は最近、座禅に着くとすぐに状態に入り、身体が虚空と完全に一体となったかのようです。意識的に感じてみると、背中や肩、頭などの部位は感覚がなく、脚や下丹田を注意深く観察すると、あるようでないような感覚です。呼吸を観じていますと、息も透明で虚空と一体となっています。このような悟りは正しいでしょうか？ 

答：これは禅定が比較的良好な状態で、欲界定に入った証です。色身は欲界天人の色身の如し。気の巡りが良く、体質も向上し、全身が透き通っているため、身体の重苦しい感覚がなくなります。禅定中に身体を感じないのは正しいことで、身体は本来空なるもの。身体の物質が重苦しい時にのみ身体感覚が生じ、重ければ重いほど感覚は顕著に現れます。色法が微細になればなるほど感覚は薄れ、これこそ色法が心の障りであることを示しています。故に禅定中は色身に執着せず、観行に専念すればよいのです。