縁起性空とは、一切の法は如来蔵を因とし、無明業種を縁として、因と縁が和合することにより、如来蔵が一切の法を生じさせるということであります。
一切の法には三界世間の五蘊十八界の法、すなわち衆生世間が含まれます。具体的には、五蘊:色蘊・受蘊・想蘊・行蘊・識蘊、六根:眼根・耳根・鼻根・舌根・身根・意根、六塵:色塵・声塵・香塵・味塵・触塵・法塵、六識:眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識であります。衆生が生存する全世界がこれに含まれ、これらの法は如来蔵が様々な業縁によって生じさせたもので、縁が尽きれば滅び、真実性がなく、如来蔵が幻化した空なる存在であり、その本質は全て如来蔵性であります。
よって衆生の五蘊十八界の世間は真実ではなく、空であり、生滅するものであり、苦であり、無我であります。この理を悟った衆生は、自らの五蘊十八界の世間法に執着せず、生死輪廻の苦を断じ、生死の苦海に縛られることがなくなります。
十二因縁:無明より行が生じ、行より識が生じ、識より名色が生じ、名色より六入が生じ、六入より触が生じ、触より受が生じ、受より愛が生じ、愛より取が生じ、取より有が生じ、有より生が生じ、生より老死憂悲苦悩が生じます。これは生死の連鎖であり、無明を破り尽くせば生死の連鎖は断たれ、生死の苦しみを受けることがなくなります。
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