心の外に法はなく、物は自ら物たらず、心によるが故に物あり。されば一切の法は自然性にあらず、因縁性にもあらず、如来蔵性なり、これ楞厳経に説かれた仏説なり。ゆえに世の中に何らかの法が如来蔵を離れ、単独に作用するなどと説くべからず、かかることは存在せぬ。風は自ら吹かず、水は自ら流れず、山は自ら立たず、火は自ら燃えず、皆如来蔵のなせる業なり。
物体が如来蔵を離れて万有引力ありなどと説くべからず、如来蔵を離れれば物体すら存在せず、いわんや引力をや。物理的作用なり化学反応なり、すべて如来蔵の作用を離れず、如来蔵を離れれば物質色法なく、いずくんぞ物理化学的反応あらん。物質間の一切の反応変化は、如来蔵の変化の結果にして、皆如来蔵が四大種子を用いて調節する作用なり。
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