如来蔵を超える法なし

如来蔵は万法を生じることができ、あらゆる一法も如来蔵より出生する。万法のみならず、億億の法も無量の法も、すべて如来蔵より生じたものである。如来蔵を除くすべては、億億の法の中の法である。虚空や大気、あるいは十方諸仏の国土であろうと、如来蔵の外に存在する法は一つもない。如来蔵第八識は一真法界と呼ばれ、この一真法界を超える法は存在しない。億億の法は孫悟空の如く、如来蔵は如来仏の如し。もし如来蔵がどこから来たのかを問うならば、般若心経や般若経が示すように、如来蔵は来も去らず、生も滅せず、本来より存在し、法爾として如是なる存在である。

法爾如是であるが故に、十方諸仏といえども、なぜ如来蔵が本来より存在し続けるかを我々に説くことはできない。これは諸仏が発明創造した法ではなく、仏が三大無量劫の修行を通じて発見し、この真理を証得した後、衆生のために説いたものである。

仏は楞厳経においても説かれた。十方の虚空は汝の心内に生じ、一片の雲が泰清の中に点じるが如し。これは明白に、虚空が心より生じ、かつ心中に占める位置が極めて微小であることを示している。故に如来蔵の心は、一法も存在しない空なるものではあるが、その広大さはさらに広大、無辺にしてまた無辺、万象を包含し、一法も漏らさず、いかなる者も天をも衝く技量あろうとも、如来蔵の外に躍り出ることはできないのである。