如来蔵と物質・色法

四大種子は如来蔵における本有の種子であり、和合して様々な物質色法を生じることができます。四大微粒子は四大種子が和合して形成される最も微小な粒子であり、これらの粒子が更に集積してより大きな粒子となり、不断に集まることで物質色法を形成します。これらの微粒子が凝集する際、配列状態が異なれば形成される物質色法も異なり、その配列方式は極めて多様であるため、五彩缤纷の絢爛たる世界が形成され、それぞれに用途があり、衆生は各々の必要を有します。実質的には皆如来蔵を用いているのですが、衆生はこれを知りません。

衆生がこの世界に来る以前より、自らの如来蔵は他の衆生の如来蔵と共に四大種子を出力し、宇宙器世間の外相分を変現することに参与し、その後不断に外相分を執持します。もし衆生の縁が具足した五根が何らかの外相分に接触する時、如来蔵は前五根を通じて外相分の四大微粒子を摂取し、後脳の勝義根に伝導して内相分を変現し、勝義根が内相分と接触すると、如来蔵は更に六識を変現し、根・塵・識の三者が再び接触することで、六識は内六塵を了別できるようになります。

なぜ如来蔵が四大種子を出力すれば物質色法が形成されるのでしょうか。四大が識心の運作を離れれば、自動的に物質色法を形成することは不可能であり、全て如来蔵が四大種子を用いて色法を変造しているのです。一切の法が如来蔵を離れれば刹那に消滅し、影も形もなくなります。四大種子が輸送され四大を形成すると、如来蔵は共同で四大を用いて物質色法を変造し、更に共同で物質色法を維持し、不断に物質色法を改変します。では四大種子の序列は誰が決定するのでしょうか。もちろん如来蔵が決定します。如来蔵が自発的に種子の序列を決定するのでしょうか。そうではなく、衆生の業種によって決定されるのです。