衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

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日常法話

2019年01月09日    水曜日     第3開示 合計1171開示

円覚経における随順覚性とは何でしょうか

円覚経原文:「善男子よ!ただ諸の菩薩および末世の衆生は、一切の時に住して妄念を起こさず、諸の妄心にもまた息滅せず、妄想の境に住して了知を加えず、無了知に於いて真実を弁ぜず。彼の諸の衆生はこの法門を聞き、信解受持して驚畏を生ぜず。是れを則ち随順覚性と名づく。善男子よ、汝らまさに知るべし!かくの如き衆生はすでに百千万億恒河沙の諸仏および大菩薩を供養し、衆の徳本を植えたり。仏はこの人を一切種智を成就せし者と名づけたもう。」

解釈:これは如来蔵の自住の境界を指し、如来蔵の体性を説いたものであり、七識心が住すべき境界ではない。如来蔵の体性とは、いかなる時も決して妄念を起こさず、また決して七識の妄心を消滅させない。あらゆる妄想の境界には如来蔵の顕現があるが、如来蔵はこれらの妄想境界を知ることがなく、自らが諸々の妄想境界を知らないことも認識せず、自らの不知に対してその真実性を弁別することもない。このような体性を持つことを自覚していない。道種智を有する菩薩のみが如来蔵のこれらの深細な体性を理解し得るゆえ、これは地上菩薩の随順覚性である。

如来蔵性のこの境界を認め取ることが修行であり、真にこの境界に達した者が仏である。それは理性の世界、すなわち如来蔵の境界であり、大菩薩の覚知心もこれを成し得ず、ましてや凡夫においておや。先に述べたように、「この法門を聞く」とは、これが一つの法門、如来蔵法門であることを示す。この如来蔵の法門を信じることができ、理解することができ、受け入れ、かつ行じることができるのは、入地菩薩の随順覚性であり、地上菩薩のみが真に理解し随順し得る。この覚性への随順が円満に至った時、諸仏の円満覚性となる。ここに至って、この衆生は百千万億の諸仏および大菩薩を供養し、初めて一切種智を証得して仏道を円満成就するのである。

——生如法師の開示
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