相分、見分、意根の恒審思量

問：相分は見分の結果なのでしょうか？眼識の相分は見られる顕色などですが、では意根の相分は何でしょうか？意根が恒に審査し思量する心行の法相はどのようなものですか？意根の心行法相と恒審思量の結果はどのように結びつくのでしょうか？行相と相分の関係は何ですか？

答：相分とは見分が見る対象であり、見分の結果ではありません。見分が現れない時も相分は存在しますが、ただ識心に顕現しないだけです。

見分の結果は自証分であり、既に相分を見たことを自証分と言います。

意根の相分は広範にわたり、第八識が見られる相は全て意根も見られます。ただし第八識に縁熟した種子と七大種子は除きます。意根を遍計所執識と呼ぶのは、一切法を見られるが故に普遍的に計着し執着し、一切を黙容するためです。六識が見られる六塵相分、六識が見られない六塵相分、六塵に属さない相分、過去未来の相分を含め、第八識が見られ顕現する限り、意根は全て見られます。

意根が恒に審査し思量する際、最も主要なのは思心所が絶え間なく現前して運行することです。思量する法に対し、不断に作意・触・受・想を行い、念心所も不断に作用します。欲心所の導きがあり、あるいは定と慧心所が現れることもあり、善悪の心所法も現前する可能性があります。意根の心行法相とは、即ち心所法が運行する行相です。

意根のこれらの心所が共に和合して運行してこそ、不断に恒審思量し、一つの結果を思量し得るのです。

識心が運行する行相は、意識によって観察され了知されます。従ってこれが意識の相分です。運行する行相が即ち相分であり、識心に観察され得るものが相分です。八つの識心自体も意識に観察され得るため、八識もまた意識の相分です。

八識が全て自ら及び自らの心所法を反観し得るならば、八識及び心所法は即ち自らの相分となります。