問:耳根が声塵に触れて耳識が生じる時、識の種子は声源の声塵の処に生じるのか、それとも耳根の処に生じるのでしょうか。他の識の生起も同様ですか。如来蔵が声塵を内声塵に変え、耳識が勝義根(後頭部)で生起し、その後耳識が内声塵を識別するということでしょうか。常に音が外から伝わってくるように感じますが、それは誰が感じているのでしょうか。如来蔵は感じることができません。ただ耳識だけが感じているのであれば、耳識は脳の内部にあるのに、どうして外に現れるのでしょうか。
答:第八識は後頭部の勝義根において内五塵を顕現し、勝義根と内五塵が触れ合い、意根が作意すると、第八識は勝義根の処で五識を生じます。五識・五勝義根・内五塵の三者が和合して触れることで、五識の受が生じます。五識は意識と共に勝義根の処にある内五塵及び法塵、すなわち「黒匣子」内の六塵を了別することができます。五識は黒匣子の内にも外にも存在しません。第八識が耳識を生じ、耳識の機能作用は内声塵を了別することにあり、耳識は外界の音声を了別できないため、耳識は外に存在せず、また形相もないため内にも存在しませんが、このように作用を発揮します。第八識は更に内五塵に依って内法塵を顕現し、これは法処所摂色、すなわち色塵の形色・表色・無表色であり、法塵の領域は内五塵とは異なります。その後第八識は再び意識を顕現し、内法塵を了別させるのです。
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