一般的に座禅をする際、結跏趺坐は単盤坐より心の安定効果が高く、単盤坐は散り坐より優れ、散り坐は足を伸ばす姿勢より優れています。脚を組むことで下半身の気血が上半身に集約され、エネルギーが集中して流れが円滑かつ力強くなり、全身の経絡が通じやすくなるため、身体の調和が整いやすくなります。身体が整えば心は安らぎ喜びに満ち、念が集中し、深く速やかに禅定に入ることが可能です。一方、足を伸ばす姿勢では気血が下半身に分散し、エネルギーが散漫で経絡を開く力が不足するため、身体の調和が不十分となり、心も安寧を得にくくなります。
では足を組むことで脚の気血循環が止まり麻痺するかといえば、そのようなことはありません。結跏趺坐時も脚部には必要最低限の気血が巡り、肢体を維持します。さらに上半身に集まった気血は脚部へも循環し、その勢いによって脚部の経絡を開通させ、下肢の病気を払い、迅速かつ深い禅定を得ることができるのです。
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