衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2018年03月06日    火曜日     第1 回の開示 合計159回の開示

六識における五遍行心所の働き方(一)

六識の五遍行心所法は、まず作意することから始まります。作意とは注意力を境界に向けることであり、意根である第七識がどの法を分別しようとするかによって、六識が作意する対象が決定されます。従って六識の作意は意根によって主導されるものです。六識が作意した後、識の種子が生じ、六識が現起します。すると根・塵・識の三者が接触し、接触後最初に起こるのが領納です。領納とは何を指すのでしょうか。これは苦楽を感じる受ではなく、感情的な感受が生じる前段階において、六識が六塵の境界を受け入れることを意味します。受け入れた後、想心所が了別を開始します。まず接触し、その後了別するのです。

例えば誰かが物を差し出した場合、まずその物に注意力を向け、手で接触した後、その物を受け取り手に取ります。手に取った後、詳細に観察して分別し、観察後に相を取ることで、その物に対する決定心が生じ、覚受が起こります。その後続く受心所と想心所の前後関係は明確ではなく、これらは交互に現れ、五心所法の順序は乱れます。多くの人が同時に同一事物を了別する際、その心所法の順序は各人の慧力・定力・業力・煩悩習気によって異なります。

一般的には境界を領納した後に想が生じ、了別と取相の機能体性を得てから感受が生じます。感受が不明瞭な場合は再び触と想が働き、さらに了知した後に抉択心が生じて様々な感受が生じます。触・想・思に要する時間が長いほど、内面の感受は増し、心境の変化も大きくなります。これは不断の想と受、再び不断の想という循環を示しており、心の情緒は揺れ動き、内面は絶えず境界相を取っています。五心所法は繰り返し運行され、その順序は往々にして乱れます。例えば思心所の運行において、想心所の了別が不明瞭な場合、思は明らかにならず、思心所の決定性が生起せず抉択力が発揮されません。この場合、触心所と想心所を再び運行させ、了別が明確になった後で初めて思心所に抉択力が生じ、最終的な決定がなされます。こうして五遍行心所法は当該境界における運行を完了するのです。

——生如法師の開示
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