無量百千三昧は如何にして成就されるのか

無量百千の三昧は、全て甚深なる禅定の中で成就され、意根によって成就されるものです。甚深なる禅定において意識は思惟することができなくなりますが、意根にはなお思量があります。もし意根が思量しなければ、三昧は現れず、全ての三昧は意根の思量の結果です。意識の思惟によっては、いかなる三昧も現れることはありません。意根が思量した後、思想観念が変化し、智慧が生じ、心に決定を得て、あるべき選択をなすことによって、初めて三昧の境界が現れます。よって、意識の智慧による思惟によって意根の思量を導き、禅定の深みに入り、定慧を等しく保つ時、必ず甚深なる三昧が現れ、将来には百千万億の三昧が現れ、無量の神通力をもって衆生を導き救済するのです。円覚経に説かれる二十五種の修行成就の清浄定輪もまた、意根が甚深なる禅定の中で成就するものです。

円覚経において、世尊は二十五種の清浄定輪を説かれました：一切の如来の円覚清浄には、本来修習する者も修習することもなく、一切の菩薩及び末世の衆生は、未だ覚らざる幻の力に依って修習する時、二十五種の清浄定輪が現れるのです。

（一）もし諸の菩薩がただ極静を取れば、静の力によって永遠に煩悩を断じ、究竟の成就を得て、座を起たずして涅槃に入る。この菩薩を単修シャーマタと名づく。（二）もし諸の菩薩がただ如幻を観れば、仏力によって世界を変化し、種々の作用を備え、菩薩行を清浄妙行し、陀羅尼において寂念を失わず、静慧を具える。この菩薩を単修サマーパティと名づく。（三）もし諸の菩薩がただ諸幻を滅し、作用を取らず、独り煩悩を断じ、煩悩断じ尽くして実相を証得する。この菩薩を単修ディヤーナと名づく。

後の二十二種の修行方法は、前記の止・観・実相証得の三法を機に応じて組み合わせたもので、全て意根が甚深なる禅定修行によって成就されます。円覚経は非常に殊勝であり、真実の修行であって、いささかの虚偽も交えず、一切の情識的解釈は用をなしません。甚深なる禅定は不可欠であり、意根の思量は不可欠であり、甚深なる観行の智慧、すなわち意根の観慧は不可欠です。このような修行において、意識が如何に思惟推量しようとも、微塵も作用を及ぼさず、一片の三昧も現れず、神通力の影さえ現れることはありません。

もし心を静めようとしても静まらないならば、これは意識が静めようとし、意根が静めようとしないためです。もし諸法が如幻であると観じて幻法を滅そうとしても、一法も滅せられないならば、これは意識が滅そうとし、意根が如幻と感じず滅そうとしないためです。もし貪瞋痴が煩悩であると観じて断じようとしても断じられず、煩悩が絶えず現れるならば、これは意識が煩悩を断じようとし、意根が煩悩を断じようとしないためです。故に修行が意識のみに留まる限り、生死の大事を解決することはできません。我々は今より着実に修行し、自らを欺くことなく、虚飾の技に耽るべきではないのです。