意根が常に審査し思量するのは脳の中にあるのか、それとも脳の外の虚空にあるのか

意根がもし脳の外で恒常的に審査思量するならば、自己とは関係がなくなります。意根が虚空の中に存在できるなら、それは誰の意根でしょうか。思量の結果を誰が実行するのでしょうか。どうやって根塵が接触して六識を生じ、意根の思量にフィードバックできるでしょうか。したがって、意根は脳外の虚空に存在し得ないと言えます。脳の外とはどのような場所でしょうか。必ずしも虚空とは限りませんか。楞厳経に云う「虚空は汝が心内に生じ、一片の雲が太清に点じるが如し」。この心はもちろん如来蔵を指しますが、意根も如来蔵に随って虚空を了別する必要があるのでしょうか。では虚空は意根の内側か外側か。あるいは意根は虚空の内側か外側か。意根は黙々と一切の法を容受し了別し、色身の内に拘束されず、十方三世の法を如来蔵に随ってことごとく了別します。ここから、私たちの心の究竟の大きさが分かります。太虚を包むほどです。

意根もまた識心であり、識心は色身の内外や中間に存在せずに運転します。識心は形相が無いため、色身の中や外にあるとは言えません。しかしこの意根という識心は、色身内外の一切の法を統括し、如来蔵と共に運転します。如来蔵の存在する所には必ず意根が随伴し、如来蔵は単独で何らかの法を運転することはできず、本質境を除きます。意根が存在しない所には生命現象が無く、脳に意根が無ければ、脳だけでなく全身が機能せず、生命は存在しません。五陰身が接触できる法は全て如来蔵が運転するもので、必ず意根が随伴し、意根は如来蔵に依って了別します。五陰身が接触できない法も同様に如来蔵が運転し、意根が随伴し、これらの法も意根は了別できます。

例えば念仏三昧を得て極楽往生を真に願う者がいれば、極楽世界の蓮池にその者の蓮華が現れます。この蓮華は単に如来蔵が化現したものではなく、如来蔵が往生を発願する意根に随って蓮池に建立したものです。では意根は脳内か脳外で作用するのでしょうか。この時、意根は脳と色身を離れず、同時に極楽世界にも存在します。もし意根が脳内でのみ作用するなら、極楽世界の蓮華は誰に属するのでしょうか。諸大菩薩の意生身は一つの意根によって統括され、各分身の意根は色身の中か外か。

また例えば眼識が面前の十人を見る時、眼識は実際に誰の色相に触れているのでしょうか。十人を同時に見るなら、十人の色相に眼識は同時に触れており、一人だけに触れ他に触れないとは言えません。意根も同様に、如来蔵に依って如来蔵の執持する一切の法に同時に触れ、内外や中間を分けません。勝義根の内外に同じ法があり、脳の内外に同じ法があり、意根は全てを縁にし、思量できます。しかし実際には、勝義根を持つ衆生はどこへ行っても勝義根を超えられず、天辺まで行っても勝義根から出られません。意根の恒審思量は一切の法に及び、勝義根内の法だけでなく外の法も思量します。意根は身を執るだけでなく法も執り、この執着が最も難題で、三界世俗の執念から私たちは未だ離れられず、全ての思惟が制限され、見識が狭いためです。