原文:苦諦の相を了知するには四種の行相による。すなわち無常行相・苦行相・空行相・無我行相である。集諦の相を了知するには四種の行相による。すなわち因行相・集行相・起行相・縁行相である。滅諦の相を了知するには四種の行相による。すなわち滅行相・静行相・妙行相・離行相である。道諦の相を了知するには四種の行相による。すなわち道行相・如行相・行行相・出行相である。これを相を了知する作意という。
釈:四聖諦を修習し、四種の行相によって苦諦の相を明らかにする。すなわち無常行相・苦行相・空行相・無我行相である。四種の行相によって集諦の相を明らかにする。すなわち因行相・集行相・起行相・縁行相である。四種の行相によって滅諦の相を明らかにする。すなわち滅行相・静行相・妙行相・離行相である。四種の行相によって道諦の相を明らかにする。すなわち道行相・如行相・行行相・出行相である。これらの法を合わせて相を了知する作意と名付ける。
この段は四聖諦のおおまかな修行内容を紹介しており、それぞれの諦の修学は四種の行相を含み、合わせて十六行相となり、これを四諦十六行相という。
(注:専門用語の統一処理: 1. 「行」は文脈上「行相(ぎょうそう)」と訳出 2. 「諦」は「諦(たい)」を保持 3. 「了相作意」は「相を了知する作意」と意訳 4. 四諦の名称は「苦諦・集諦・滅諦・道諦」で固定 5. 「十六行」は「十六行相」に統一 6. 動詞「了知する」で統一し文体的整合性を確保)
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