覚えるのが上手でも書くことが大切、その理由とは？

記憶とは、理解せずに丸暗記することを指し、意識の機能作用であります。記憶されたものは、まだ意根に染まっておらず、意根はまだ理解できません。いかに効果的に意根を染め、意根を明らかにし、後々いつどこでも思い出せるようにするか。それは絶えず書き続けることです。書くことは実践的な操作であり、書く時は非常にゆっくりと、書きながら意根を薫習し、そうすれば意根は容易に理解できるようになります。

ゆっくり書くことは、すなわち定であり、集中力を生じさせ、意根が消化吸収できるようにします。後日これらの内容に遭遇した時、明らかに理解でき、特に暗記する必要はありません。理解せずに無理に暗記した内容は忘れやすく信頼できず、来世においてさらに思い出すことが困難です。意根が明らかであれば、来世にも功徳を受けることができます。

丸暗記とは、学んだ内容を意根が理解せず、意識の強制的な暗記に頼ることを指します。意識でどれほど流暢に暗唱しても、意根は依然として理解しません。しかし学んだ内容を意根と意識が真に理解すれば、全く暗記する必要がなく、記憶しなくても、用いる時に自然に取り出せ、自由自在に発揮できます。理解力の乏しい者は暗記を好み、智慧ある者は理解すればそれで足ります。

意識による修行と意根による修行の違いは極めて大きいのです。意根の智慧は真実の智慧であり、意識の智慧は仮の智慧であります。