意識は末那識を批判することができますが、末那識は意識を批判することはありません。その理由は二つあります。第一に、末那識は主体となる識であり、決定権を有しています。意識の決定や態度を無視することも、意識を転換させることも完全に可能です。第二に、末那識には言語機能が備わっておらず、意識を批判したり否定したり説得したりすることはできず、意識と議論を交わすこともありません。もし末那識が意識の思想観点に満足できない場合、あるいは意識が末那識の思想観点を理解せず、末那識の意志に従わない場合、心に違和感を覚えたり、取り乱したり、鬱状態に陥ったりする可能性があります。末那識はただ意識の理解と支持、協調を必要としており、そうすることでより確固たるものとなり、内面もより強靱になるのです。
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