色・声・香・味・触はそれぞれ多くの種類に分けられます。『瑜伽師地論』の第一巻には、音声の種類がいくつかに分類されると述べられています。味塵(みじん)もいくつかの種類に分かれ、衆生自身の身体から如来蔵によって生じるものもあれば、触塵(そくじん)も同様で、香塵(こうじん)も同じです。法塵(ほうじん)は五つの塵と和合しつつ、同時にいくつかの種類に分かれています。
音声には、色身(しきしん)と外界が和合して生じるもの、単に外界の音だけのもの、衆生が互いに交流して発するものがあります。衆生自身の音声は、自身の如来蔵が単独で生み出すものです。身体から発せられる音声もいくつかに分かれます。識心(しきしん)が制御し、意識の覚観思惟(かっかんしゆい)によって生み出されるものもあれば、食物の吸収・消化過程で生じるもの、内臓の病変などによって生じるもの、意根(いこん)が飲食の咀嚼(そしゃく)・嚥下(えんげ)を調節して生じるもの、胃腸の蠕動(ぜんどう)によって生じるもの、自発的な呼吸によって生じるもの、内臓の活動によって生じるもの(例えば心拍音)もあります。
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