問:時々歩いている時に、後ろに人が付いて来ているのが見えないのに、後ろに人がいることが分かります。これはどうやって知るのでしょうか?背後にいる人や物は、後頭部の内相分なのでしょうか?色塵は眼根を通さずに、直接後頭部の勝義根に入ることができるのでしょうか?
答:背後にいる人や物は、眼根を通じて後頭部の勝義根に伝わることはありません。眼根は後方を向いていないからです。『楞厳経』において仏は、眼根が千二百の功徳のうち八百の功徳しか持たないと説かれました。これは眼根が真正面の色塵に触れ、左右それぞれ三分の二まで触れることができるが、それ以外には及ばないことを意味します。従って、背後に人が付いていることを知るのは、独頭意識が知る独影境の法塵によるものであり、色塵を知るものではありません。この独影境の法塵は意根が接触し了知するもので、意根がこれを重要と認めると、意識に警覚させて知らせるのです。極めて多くの法を意根は知っていますが、表現することができず、意識は意根の知ることを知ることができないため、意識はこれを知りません。ある人が「私は知らない」と言っても、実は意根は知っているのです。
くしゃみは突然起こるもので、意識には心理的準備がありません。これは意根が発動させるものです。鬼が来ても意識は知りませんが、身体が寒気を感じるのは意根が引き起こすものです。重大な事態が迫ると、意識は何事か分かりませんが、理由もなく喜んだり不安になったりするのは、意根が発動し暗示を与えるからです。
0
+1