五蘊・十八界・十二処は、様々な因縁によって生じたものであり、因縁が散ずれば即ち消滅する。故にこれらは虚妄不実で無我である。この理を如何にして体得すべきか。意識で考えてみればおおよそは分かるであろうが、自ずと心の中では本当の理解ではないと知っている。その然りを知りつつも所以然を知らないので、更に深く確かな理解を求めねばならない。これには禅定の中でこの理を心に懸けておき、意根に思量させることが必要である。意根の思量は境に執着せず、一定の高みを保つ。これを「高く眼を着けて見る」とも「深く細かに参究する」とも申す。
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