衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2019年08月30日    金曜日     第2 回の開示 合計1885回の開示

仏はなぜ波旬を滅ぼさないのでしょうか?

問:仏はなぜ波旬を滅ぼさないのですか。

答:波旬もまた衆生であり、仏性を具え、将来成仏する縁ある存在です。仏の心は空寂にして慈悲に満ち、決して衆生の心に逆らうことをしません。魔が仏に涅槃を促すと、仏は弟子たちを教化し成熟させた後、敢えて涅槃に入り、魔の願いを満たされました。仏は一劫もの間世に留まる力をお持ちながら、八十年で涅槃に入られたのです。仏が波旬に慈悲を垂れることは、護法神や弟子たちが波旬の悪行を制しないという意味ではありません。仏は菩薩や阿羅漢、護法神が波旬を戒め教化することを許し、彼が法を破り教えを損なって衆生を迷わすことを防がれるのです。我々は目を凝らし、波旬に欺かれず、その罠にかからないよう心掛けねばなりません。

波旬がもし仏法を説くなら、巧みに衆生の心を捉えるでしょう。衆生が五欲六塵を愛するなら、貪欲を密かに容認しつつ、巧妙に衆生を欲望へ導き、完璧な道理を装うのです。長年修行を積んだ菩薩のみが、波旬の奸計を見抜けます。波旬の説法は衆生の煩悩を黙認し、巧妙に煩悩心を煽りつつ、衆生が煩悩を調伏し断じることを望みません。その巧妙さ故に、ほとんどの衆生は見分けられず、波旬は衆生の貪り心に逆らわぬため、衆生を喜ばせ、多くの者を従わせるのです。

——生如法師の開示
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