識心の四分は見分・相分・自証分・証自証分である。もし識心の見る相分も識心であるならば、この四分はすべて心所法に依らなければ運作せず、見の功能作用が生じ、これを見分と称し、法を見、自らを見ることができる。その中心となる心所法は五遍行心所法を主とし、刹那の間も五遍行心所法の運作を離れず、五遍行心所法がなければ識心は運行できず、四分も存在しない。
五遍行心所法が運作する時、識心は法に触れ、法を受け、法を識別し、法を運行する。これにより見分・相分・自証分・証自証分が顕現する。四分が顕現すると同時に、五別境心所法が現れ、善悪の心所法が表れる。つまり四分が現れる際には、他の心所法を伴って現れ、識心の強弱の勢いと善悪の心行、及び定慧の有無などを示すのである。
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