第七識の五別境心所法は、欲・勝解・念・定・慧の五つの心所法を含みます。第七識は無明の故に、これらの五つの心所法の中の定・慧・勝解が常時所処に現前して運行することができず、個別の時にのみ現前して運行します。無明の故に第七識は時に禅定を失い、無明の故に第七識は時に智慧を失い、無明の故に第七識は時に法意を勝解することができません。もし無明が滅除され、第七識を遮障しなければ、第七識は常時所処において禅定の中に在ることができ、例えば七地以上の菩薩や諸仏がそのような状態であり、常時所処に智慧を具え、例えば諸仏が常時所処に法意を勝解することができます。
しかし諸仏の本尊仏である真如無垢識は、常時所処に禅定の中に在り、大智慧を具え、一切法を勝解し、無明が存在しません。衆生の第八識も同様ですが、第七識の定・慧・勝解の内容とは区別があります。第七識は四聖諦において定・慧・勝解を有しますが、第八識が勝解するのは世俗法ではなく、その定も世俗定ではなく、その慧は更に世俗慧ではありません。
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