衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2019年11月15日    金曜日     第3 回の開示 合計2036回の開示

『楞厳経』第五巻 二十五聖円通法門の阿那律陀

阿那律陀は即座に座より起ち、仏足を頂礼し、仏に申し上げました。「私が出家した当初、常に睡眠を好んでおりました。如来は私を畜生類の如き者と叱責なさいました。仏の叱責を聞き、涙して自らを責め、七昼夜眠らずに過ごした結果、両目を失いました。世尊は私に楽見照明金剛三昧をお示しくださいました。私は肉眼によらずして十方を見渡し、精妙真実が洞然と明らかなるを観じ、掌中の菴摩羅果を観るが如くでございます。如来は私が阿羅漢となったことを印可なさいました。仏が円通を問われた故、私が証得したところによれば、見を旋転させ元に循うこと、これが第一でございます」

釈:阿那律陀が座より起ち仏足を礼した後、仏に申し上げた。出家当初の私は常に眠りを貪り、如来より畜生の如き者と叱責を受けた。その言葉に慚愧の念に駆られ七日間不眠を続けた結果、両目を損なった。世尊は私に楽見照明金剛三昧の修行を授けられた。

金剛三昧を修得した後、私は肉眼によらず十方世界を観照することが可能となった。その精緻真実なること障礙なく、掌中の菴摩羅果を観るが如し。如来より阿羅漢としての印可を受けた。円通法門について仏が問われた際、私が証得したところによれば、従来の外向きの視覚を転じ、内観によって色を見る根源を究明し、色空我空を証得して四果無学に至った。これが私の第一の修証法門である。

阿那律陀はこの楽見照明金剛三昧を修し、日々心眼をもって色を見る本源を反観し、如何にして色を認知するかを探究した。禅定が深まるにつれ観行の智慧も深化し、遂に根源を究明して三昧が現前し、天眼通が発現して四果に至った。

修行において戒定慧を完備し、精進を極めた故に金剛三昧は必然的に現前する。これは実修の模範であり、知識の習得に満足して究竟に達したと錯覚し、慢心が熾盛ながら実質を伴わぬ者とは異なる。意識に蓄積された知識は空中楼閣の如く、死後には何も残らず、意根は無所有のまま如来蔵と共に来世に赴くのみである。

——生如法師の開示
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『楞厳経』第五巻 二十五聖円通法門における周利槃陀迦

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