衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2019年11月28日    木曜日     第1 回の開示 合計2063回の開示

『楞厳経』第五巻二十五聖円通の法門 富楼那

原文:フゥリューナミトラニープトラは即座より座を立ち、仏足を頂礼し、仏に白しき。我は曠劫より来たり、弁才無礙にして、苦空を宣説し、実相を深く達せり。かくの如く乃至恒河沙の如き如来の秘密法門も、我は衆中に於いて微妙に開示し、畏るる所無きを得たり。世尊は我が大いなる弁才あるを知り、音声の輪をもって我を教え発揚せしめ給う。我は仏前に於いて、仏を助けて輪を転ぜしめ、獅子吼によりて阿羅漢を成じき。世尊は我を印可し、説法無上なりとす。仏、円通を問い給うに、我は法音をもって魔怨を降伏し、諸漏を銷滅せしむ。これ第一と為す。

釈:フゥリューナミトラニープトラは座より起立し、仏足を頂礼した後、仏に申し上げた。我は無始劫より智慧超群、弁才無礙にして、衆生に五蘊世間の苦空なる四聖諦を宣説し、諸法の実相を深く了達し得たり。このような大弁才により、恒河沙の如き如来の秘密法門さえ、我は大衆中に微妙に開示し、この甚深の法に畏るる所無し。世尊は我が大弁才あるを知り、無礙の弁才を発揚せしめ、音声をもって衆生を教化せしめ給う。かくて我は仏前において法輪を転じて衆生を度すことを助け、獅子吼を善くするによりて四果の大阿羅漢を成じき。世尊は我を仏弟子中における説法第一として印可し給う。今仏の問い給う円通法門に、我は説法の音声をもって怨魔を降伏し、一切の煩悩を消滅せしめき。これ即ち我が修証する第一円通法門なり。

フゥリューナミトラニープトラは智慧甚深なるのみならず、言語表現力も超絶し、故に無始劫より常に仏を助けて法輪を転ぜしむ。彼は煩悩を断じて四果阿羅漢を証し、如来の秘密法門をも宣説し得るが故に、その修証の程度は八地以上の菩薩の証量に相当す。仏のこれらの大弟子は皆来歴ある者、諸仏菩薩が慈航を倒駕して声聞衆を現じ、仏法弘通を助けしなり。これらの大弟子は皆大神通を有するも軽々しく示さず、常人と殆ど変わらぬ姿を現す。飢饉の際に飲食を乞えざる時、フゥリューナミトラニープトラは寧ろ牛糞を食らうとも神通をもって飲食を変現せず、仏も目犍連らが神足通をもって北倶盧洲に飛び往きて乞食するを許さざりき。実はこれらの大阿羅漢たちは全く食事を要せざるも、法を表すため、普通の出家者と同じく示現し、これらの比丘を度化せんが為、皆神通を用いざりき。これまた後世の出家衆を慮り、後世の出家衆に神通無きを以て衆生に嗤われ、衆生をして悪業を造らしめざらんが為なり。

——生如法師の開示
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