問:第八識は六塵を了別せず分別しないのでしょうか。
答:第八識には五遍行心所法があり、自らが執持し維持する一切の法に対し了別と分別を行います。そうでなければ第八識は何も為すことができず、盲目に法を改変し創造することはできません。故に第八識は六塵を了別し、また六塵を分別します。もし了別と分別がなければ、どうして六塵を改変し出生することができるでしょうか。ただし第八識の了別内容は七識とは異なります。第八識も分別しますが、もし分別しなければ、六塵を出生する際に取り違えや無秩序な創造を免れず、規範を失ってしまいます。ただ第八識が分別する法は、七識の分別するものとは異なり、その分別は世俗法に堕することなく、七識は世俗界レベルの法しか分別できず、永遠に第八識のような非世俗界の出世間法を分別することはできません。
一切の法に対し、第八識と七識は各々その責務を負い、異なる機能作用を持ち、相互に代替することはできません。第八識が担当する部分については、第八識が了別と分別を行った後に初めて思心所が作用し、造作を行うことができます。例えば学生の学習成績評価において、各教科担当教師は自らが指導する科目のみを評価し、各教師が採点評価する内容は必ず異なり、和合して運営されることで初めて学生の学習成績考査を完成させ、卒業証書授与の可否を決定することができるようなものです。
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