どのように観行と思惟を行うか

五蘊を観行する際、深甚なる禅定があれば、思惟もまた深微に至り、法義の奥底へと次第に分け入り、層をなす法義の謎を解き明かすことが可能となります。観行思惟にあたっては、緩やかに、細やかに、深く己が身口意と即座に対照させつつ、可能な限り広範に証拠を探究・収集し、五蘊が我ならざることを証明せねばなりません。この面は何故我ならざるか、あの面は何故我ならざるか、可能な限り一々証拠を求め、何故という疑問を解決すべきです。深微なる思惟を要します。形式的な理解に留まり、真に内心に落とし込まなければ、全ての理論的知識は空虚となり、根本的問題も実際的問題も解決できません。

如何にして観行思惟すべきか。例えば色身が我ならざることを観行する場合、「非我」は結論ではありますが、これは仏陀の結論であって我々のものではないため、この結論は我々と無関係です。観行の後、自ら真にこの結論を得て初めて、これは自らの智慧の結晶となり、解脱の功徳を受用するに足るものとなります。仏陀の結論は単なる契機として、自らの智慧を開発するための参考となるものです。この結論に沿って逆方向に観行思惟を進めることが可能です：何故色身は我ならざるか。色身は空なるが故に。何故色身は空なるか。色身は苦なるが故に。何故色身は苦なるか。これが最初の観行着手点であり、緩やかな思惟と種々の根拠の探究を要します。

最終的に色身が確かに我ならざると結論付け、これをもって身見・我見を断じます。各人が観行後に証得する果位は必ずしも同一ではなく、身見を断ずる程度に差異があり、証得の深さと実践の度合いによって異なります。初果を証得する場合でも程度に差があり、身心の受用と転変の度合いも異なります。例えるなら一年生の学童が同級であっても学力に差がある如し。証果は卒業に相当するため、卒業時の水準も人により異なり、早期卒業者も遅卒者もいます。各修行者の証法の次元が異なるのは、探究の範囲・角度・深度が異なり、思惟力が違い、証拠の深淺力度も異なるため、得られる智慧も異なるのです。智慧が異なれば行為の変化程度も異なります。思惟が深微であればあるほど定力は増し、定力が増せば思惟は更に深微となり、証得の程度は深遠に至り、心行の転変は徹底されるのです。