有害菌と肉食の畜生はいかにして人身を得たのか

細菌が如何にして細菌となったか、その源を遡ろうとすれば実例も証拠もなく、仏典の根拠も見出し難く、有害菌が如何にして有害菌となったかも同様に本源を究め難い。しかし有害菌は一部の衆生に害をなすのみで、必ずしも法界の全ての衆生に害を及ぼすとは限らず、また永遠に有害菌として転生するとも限らない。生命の種は生死の輪廻の中で変異を生じ、菌類の衆生は極めて愚痴ではあるが、畢竟極めて微弱な識心の活動があり、極めて微細な業行がある。業行あるところ必ず果報あり、生命は変異を起こすのである。大型の畜生類に至っては、その業報が尽きれば次第に人間に転生する。詳細は楞厳経における仏説六道輪廻の真実を参照されたい。

大型の肉食畜生は一般に前世において人であったが、悪業を造作したため大型畜生に転生したのであり、悪業が消滅すれば当然再び人類となる。人身は重要な転換点であり、昇りも降りもあり、最も愚痴な細菌に転生し得るかどうかは未だ知る由もない。