一切の法は無常であり、感情もまた無常であります。生・住・異・滅という発展段階を経て、良きも悪しきも永続不変ではあり得ず、永久に存続することはできません。もし貪・瞋・癡の煩悩から生じる喜怒哀楽の感情が永遠不変であるならば、衆生の結末がどうなるかお考えください。結果は精神の崩壊を招き、ついには死に至るでしょう。たとえ煩悩性の喜楽に執着する心が永久不変であったとしても、この者は深遠な禅定を得ることはありません。
世間の無常の法則は、衆生の生存に適したものであります。もしその法が恒常に変わらぬものとなれば、衆生は耐え忍ぶことができません。無常の法が衆生を苦しめるとはいえ、常の法もまた人を苦しめるものであります。ゆえに世間は苦そのものなのです。
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