衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2018年10月03日    水曜日     第4 回の開示 合計870回の開示

『父子合集経』選講

仏は王に告げた。「その通りである。愚かな凡夫は聞くところ少なく智慧なく、好ましい触れ合いを愛楽し、心に染着を生じ、かくの如き業を造る。身業三種、口業四種、意業三種。その業を造作するや、刹那に遷り滅する。この業が滅した後、東方・南方・西方・北方・四維上下のいずれの処にも依って住することなく、命終の時に至って、先に作った業を見、心想の中に現れる。あたかも目覚めて夢中の事を憶うが如し。最後の識が滅し、自業が現前する」

衆生の造った業行が滅した後どこへ行くのか。東西南北四維上下中間のいずれの処にも依って住さない。業の消滅と存在する場所を見いだすことができない。もし業行を蓄える場所があれば、いずれ爆発する時が来る。業が付き従う者には災いが降りかかる。業は存在する場所を持たず、来るにも形なく去るにも影なし。業行は場所を持たないが、寿命が尽きる時、この世で造った業の全てが心中に速やかに閃き、意識心が感じ取り分別し、全てを了知して一つも漏れることがない。その時自らがどこへ行くべきかを知り、親族が業障から解脱するよう切に願うが、もはや言葉を発することができず、中陰身になっても親族に伝えようとするが、陰陽の隔たりがあって通じず、言葉も通じない。

識が滅した後、この世は終わり、人生の夢に句点が打たれる。今思えば現実の生活もまさに夢の如し。六識が滅すれば業に随って流転し、意根が五陰身を求めるに従い、阿頼耶識が呼応して中陰身を現じる。極善極悪の者には中陰身なく、極悪人は地獄に堕ち、中陰身を経ずに直ちに地獄身が現前する。極善人は天人の色身が現れ、直ちに天界に生まれる。地獄身が現れた後は悪業を悔いても悔改める機会なく、中陰身の間ならばまだ悔い改めが可能で、親族の救済もあり得るが、中陰身がなければ業種は確定する。ただし地獄身をもって悔い改める覚悟ある者は、心力強くすれば地獄を出ることも可能である。福報ある者は命終後、地蔵菩薩が地獄の門で待ち受け、悔い改めの教えや偈頌を授け、共に誦すれば地獄業を消滅させ得る。菩薩戒を受けた者が地獄に堕ち、犯した戒律を自覚して悔い改めれば、業を消し地獄を出ることもある。

故に日頃の修行においては、福を積み智慧を修めよ。悪報を受ける時、解脱の機会は多くなる。福徳を欠き法を用いず、自らの業行を悔い改める智慧なきを恐るべし。経典を聴聞すれば、解脱の智慧は増すのである。

——生如法師の開示
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