五陰身が第八識より生じることを知るのみでは、これは大乗仏教の基礎的な理論的知見に過ぎず、大乗の教えにおいてようやく第一歩を踏み出した段階で、実証からはまだ隔たりがある。その隔たりの大きさは人によって異なる。実証の際には、第八識が具体的にどこで作用を起こし、どのような働きをなすかを観察できなければならない。もし単に理論的知見に留まるならば、生死の問題とは依然として全く関わりがない。これを解悟と見なす者もいるが、実際には解悟ですらない。一切の法が第八識の功用であることを知るこの知見は、依然としてやや浅く、終日これを口にするのは単なる口頭禅に過ぎず、実際の証得には必ずしも大した役に立たない。しかしこれは仏法を学ぶ基礎であり、この知見によって次第に第八識に融け込んでいくのである。
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