衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2018年11月10日    土曜日     第2 回の開示 合計998回の開示

《大乗顕識経》解説

原文:賢護よ、木製の機関が一箇所に据え付けられて種々の業を作すが如し。或いは行走騰躍し、或いは跳躍戯舞す。汝はどう思うか、この機関の作業は誰の力によるものか。賢護仏に白して言く、智慧狭浅にして決了すること能わず、と。

釈:仏は説かれた。賢護よ、あたかも木製の仕掛け人形が特定の場所に設置され、種々の事業をなすように。例えば機械人形や洗濯機のようなものに、その能力に応じた作業をさせ、プログラムを設定し電源を入れると、木製人形や機械は作動し始める。実際には人形や機械自体が動くのではなく、背後で人為的に操作されている結果である。同様に、阿頼耶識は自らのプログラムに従って作動し、その作動によって衆生の五蘊が活動を始める。五蘊はいかにして作動するのか?仏はここで明らかにされている。行走騰躍し跳躍戯舞する、これらは全て五蘊のなす業である。

仏は問われた。賢護よ、どう思うか。この木製機関のなす業は、いかなる力によって推進されるのか。その機関の作動源は何処にあるのか。もし仏がここで更に詳しく説明されれば、私たちが禅を参究する必要はない。例えば洗濯機のボタンを押せば作動し始め、電灯のスイッチを入れれば灯り、機械人形のボタンを押せば活動を始め、電動人形のボタンを押せば歌い踊り始める。

仏は賢護に問われた。これらの機関を作動させるものは誰か。賢護菩薩は謙遜して、自らの智慧が狭く浅くて理解できないと答えられた。おそらく賢護菩薩は敢えて知らぬふりをされ、仏が衆生のために教えを説き、経典を展開される契機とされたのであろう。

——生如法師の開示
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