一旦にして六識、あるいは七識、あるいは自らの八識が物質への知覚に加わる時、三つの能変識は物質の状態を顕現し変化させ得る。つまり、一つの本質境は固定された四大微粒子によって構成されておりますが、一旦人の眼の勝義根に入れば、四大微粒子は必ず変化を来たし、数量はもとより比例構造までもが変化いたします。五識意識心に落ち、六識によって顕現された境界は、どうして変化しないことがあろうか。境界が変わらないはずがあろうか。ただし変化するのはあくまで六識が顕現した境界のみであり、本質境は依然として本来の姿を保つのであります。故に二重スリット実験において光波が観測されると粒子状態となる所以であり、また一つの植物や動物が異なる人々に飼育されると、その生命状態や活力が異なる所以であります。
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