懺悔とは、真に誠実なものであれば、意根が悔い改めを望むことにより、業種を変えることができ、あるいは業種を消滅させ、あるいは業種が現れにくくさせ、あるいは果報を軽減することができます。なぜなら意根が悔い改めることにより、心の行いが変化し、新たな業種が蓄積され、古い業種と相殺されるからです。懺悔の程度が異なれば、相殺される度合いも異なります。もし誠実な懺悔ではなく、形式的な意識による懺悔であれば、意根の心行いが変わらないため、古い業種も変わらず、果報も変わりません。
他者に対して直接懺悔する場合も同様です。もし相手が私たちの誠意を感じ取れば、往々にして心が和らいで許し、過去のわだかまりを気にしなくなります。しかし相手が私たちの懺悔に誠意を感じなければ、心に変化がないと知り、許すことなく報復を企てるでしょう。特に偽りの懺悔で欺こうとしていると気付けば、さらに怒りを募らせ、報復を強めることになります。真の懺悔は意根からの悔い改めであり、偽りの懺悔は意識表面の形式的なものです。当然ながら真の懺悔は業を消滅させる力がありますが、偽りの懺悔は業を消せず、むしろ増大させる可能性があります。
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