人が禅定に入ると、脳は高度に秩序化された状態となります。これはいわば超伝導体のようなものです。銅線に電気抵抗があるのは、内部の原子分子が絶えず振動しているためで、この振動が電流の抵抗(電気抵抗)を生み出します。しかし導体を冷却すると突然変化が起こり、抵抗が完全に消失します。この時、電流は極めて強大になり、エネルギー場も非常に強力になります。仏教の禅定もこれと同様で、いかにして心を静め、雑念や雑音の一切ない禅定状態に入るかを教えます。その境地において、人の智慧は最高の状態に達するのです。
仏教のこの方法論は、科学が知らないわけではありません。科学も実際にはこの方法を繰り返し実践していますが、体系化されておらず、人の智慧を高める系統立った方法として確立されていません。反復練習と実践による漸進的な智慧の向上に頼るのみで、このような禅定的な体系的手法を持ち合わせていないのです。仏教の禅定は真理を認識する極めて重要な手段であり、まさに宝と言うべきものです。それは科学の不足を補うことができます。意識を電流に喩えるなら、人の脳は導体のようなもの。深い禅定を修得すれば、脳は高度に秩序化された超伝導状態に入り、意識は何の妨げもなく流通し、意識場は極めて強大となって、常人には得難い宇宙の真実を感知し得るのです。
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