僧伽破壊(そうぎゃはえ)には僧団の破壊と僧団外の僧侶に対する破壊が含まれます。四人以上の出家者で構成される集団を僧団と呼び、これら四人は全て具足戒を受けた戒体を有する僧侶でなければなりません。僧団内で争いが起こり、最終的に三人の僧侶が残るともはや僧団とは認められず、こうして僧団は解散状態に至ります。僧団を崩壊させた者は無間地獄に堕ちる罪を犯し、命終後には無間地獄の果報を受けることとなります。
三人以下の出家者集団は僧団とは称し得ませんが、これも僧衆と呼称されます。ここで是非を巻き起こし、離間工作を行う行為を僧衆闘乱と称し、その罪過もまた地獄に堕ちる重罪となります。一人の出家者が多数の弟子を指導する場合、形式上は僧団を形成しませんが、仏教界に及ぼす影響力は極めて大きく、師匠と弟子の関係を離間させ、師弟関係を分断する行為の罪業も甚大です。特に仏教の将来と発展に決定的な影響力を有し、多くの衆生を教化する力を持つ出家者に対して誹謗を加え、その弟子団を分断する行為の罪業は、他の僧団破壊の罪業を超越する甚大なものとなり、まさしく無間地獄に堕ちる業因となります。
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