(二)原文:無明を縁として行あり。何を行と為す。行に三種あり。身行・口行・意行なり。行を縁として識あり。何を識と為す。六識身を謂う。眼識身・耳識身・鼻識身・舌識身・身識身・意識身なり。識を縁として名色あり。何を名と為す。四無色陰を謂う。受陰・想陰・行陰・識陰なり。何を色と為す。四大及び四大の造りし色を謂う。これを色と名づく。この色及び前に説きし名、これを名色と為す。
釈:無明を縁として行あり。何を行と為す。三種あり。身行・口行・意行なり。行を縁として識あり。何を識と為す。六識身なり。眼識身より意識身に至る。識を縁として名色あり。何を名と為す。四無色陰なり。受陰・想陰・行陰・識陰なり。何を色と為す。四大及び四大の造りし色なり。これを色と名づく。名と合して名色と為す。
身行・口行・意行の三種の行は、全て意根の心行によって統べられる。意根は無明によって身口意の行を造作せんと欲する故に、六識が生じる。六識の出生後に初めて身行・口行・意行あり。もし六識なければ身口意行もなし。譬えば睡眠中に六識なければ身口意行なく、昏迷して六識消失すれば身口意行なし。無想定・滅尽定の如く六識なければ身口意行なし。故に先ず意根の心行あり、後に六識及び六識の身口意行あり。意根は先、六識は後なり。
原文:名色を縁として六入処あり。何を六入処と為す。六内入処を謂う。眼入処・耳入処・鼻入処・舌入処・身入処・意入処なり。六入処を縁として触あり。何を触と為す。六触身を謂う。眼触身・耳触身・鼻触身・舌触身・身触身・意触身なり。触を縁として受あり。何を受と為す。三受を謂う。苦受・楽受・不苦不楽受なり。受を縁として愛あり。何を愛と為す。三愛を謂う。欲愛・色愛・無色愛なり。愛を縁として取あり。何を取と為す。四取を謂う。欲取・見取・戒取・我取なり。取を縁として有あり。何を有と為す。三有を謂う。欲有・色有・無色有なり。
釈:名色を縁として六入処あり。六入処とは六内入処なり。眼入処より意入処に至る。六入処を縁として触あり。六触身なり。眼触身より意触身に至る。触を縁として受あり。三受なり。苦受・楽受・不苦不楽受なり。受を縁として愛あり。三愛なり。欲界愛・色界愛・無色界愛なり。愛を縁として取あり。四取なり。貪欲取・我見取・禁戒取・我語取なり。取を縁として有あり。三有なり。欲界有・色界有・無色界有なり。
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